祭りの日の朝、どこからともなく小さい坊主があらわれ、「ばぁさま、そんなに祭りさ行きてぇのか?」と聞きました。
「もちろん行きてぇがおれは足が痛くて行かれねぇ」
「そんならおらがぶって(負ぶって)やんべ。けんど早く走っからばぁさまがおったまげるといけねぇ。目さつぶっててくろ。」といっておばあさんを負ぶったとたん、あっという間についてしまいました。
おかげでおばあさんは久しぶりにお祭りを楽しむことができました。
その日の夜、おばあさんが小坊主に「おれん家に泊まってけ」とすすめました。
小坊主は「なら寝かせてもらうがおれが寝る奥の八畳間のしょうじは絶対に開けんなよ。開けなけりゃ明日もまた祭りさ連れて行ってやっかんな。」
そうしておばあさんと小坊主はしょうじをへだてて寝ることになりました。